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「~僕が 言ってやる 頑張れって言ってやる 聞こえて欲しい あなたにも がんばれ!!~♪」
携帯の目覚まし音で智也は目が覚めた。
(着信音は THE BLUE HEARTSの「人に優しく」である。)
大好きな歌手の歌で目覚めた智也だったがいつもの目覚めと違うことに気付く。
「う~ん今日で1学期も終了か あれ?何かいつものベッドと寝心地が違うような気が」
ふと顔をあげて智也は周りを見渡した。
「なんだここは!?」
智也はいつもの自分の部屋ではないことに気付いた。
部屋は薄暗く6畳ぐらいの大きさで少し肌寒かった。
「んっ、これは何だ?」
智也の首には自分からしか見えないように20と書かれた機械的な首輪がついていた。
何がなんだか分からなかった智也だったがいきなり
「ピーン ポーン パーン ポーン」
と言うアナウンス音と共に声が聞こえてきた。
「おはようございますNo.20 平野 智也様」
「No.20? 何のことだ?」
「説明は全てこちらで行います」
アナウンスから聞こえてくる謎の声がそう言い終わると智也の部屋の扉が開いた。
「なんだよここは どこなんだよ なあ!!」
その智也の声には何の返事もなかった。
「分かったよ 行けばいいんだろ」
智也は扉に向かって歩き出した。
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