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「No.3 アウトです」
「シャキン」
刃物がなにかを切ったかのような音がした。
その音のすぐ後に
「ゴトッ」
なにかが床に落ちた音がした。
その部屋の中にいたもの達は皆状況が把握出来ずに固まっていた。
「えっ?」
智也はなにが起こったのか分からずそんな声を出した。
それもそのはず、智也の目の前では先ほどまで怒り狂っていた男の、おびただしい量の血が首から出てる顔のない死体と白目を向いた顔が転がっていたのだから。
部屋にいた者達は何が起こったのか分からず、死体を見ながら黙り込んでいる。
「キャァァァァ」
状況を把握した小咲の悲鳴が部屋中に響き渡った。
「なんだよこれ!!ここからだせよ!!」
泣きそうになりながら疾風は叫んだ。
モチロン他の者達も大声を出している。
「皆様お静かに」
「なにがお静かにだ!!こんな事があって静かになんかなれっかよ!!」
一人の男が言った。
「そうだ、そうだ」
部屋中の者達が彼に続いた。
「アレのようになりたいのですか?」
「ウッ……」
「X」のその一言で反論していた者達は顔と胴体が離れた死体を見て黙り込んでしまった。
その沈黙の中「X」が喋り出した。
「やっと静かになりましたね、ではこれより本格的な説明を始めます」
こうして地獄のゲームは幕を開けた……
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