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「ルール3この中で生き残れるのはただ1人」
「!!!!!!!!」
部屋にいた者達全員がその言葉に驚愕した。
「それは一体どういう事だよ!!」
1人の男が荒々しく言った。それに続き他の者達も【X】に怒りの言葉を投げかける。
「1人しか生き残れないだと!?なに考えてるんだ!?」
「そんな言い方をしても良いのですか?」
「ウッ…」
【X】のその言葉に怒りの言葉を放っていた者達は黙り込んでしまった。
「あなた達の命は、私が握っているのをお忘れなく」
「クソッ!!」
先ほど【X】に言葉を向けていた男は悔しそうに壁を蹴った。
……無理もない、こんな状況で冷静な者などいないだろう、ただ一人、智也を除いて。
(もし最後に俺と疾風と小咲ちゃんが残ったらどうする?女の子の小咲ちゃんを優先するべきなのか?どうすれば……)
智也は心の中で自分に問いかけていた。
そんな時、疾風が喋りかけていた。
「なあ智也、俺たちが最後に生き残ったらどうする?やっぱじゃんけんか?」
「お前、死ぬか生きるかをじゃんけんで決めるって」
智也は呆れたように言った。
しかし悩み込んでいた智也の気持ちを楽にするには十分な言葉だった。
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