100人が本棚に入れています
本棚に追加
「失礼しまぁす」
保健室には先生だけだった。
机に向かっていた先生は顔を上げ、俺だと観止めると眉を寄せた。
先生の心の声が聞こえるようだ。「なんだまた来たのか」って。
「先生、知ってたんだ?」
「なにが?」
「知ってて英語の授業行けって言ったんだろぉ?ありがと」
「なんのことだ?」
先生は飽くまでも白を切り通すつもりらしい。
フンと俺から眼を逸らし、手元の書類に視線を落とす。
「ふふふ。やっぱり先生、優しいね?」
「優しいわけあるか。バ~カ」
先生ってもしかして照れ屋?
ちょっと口元緩んでるよ?
END
最初のコメントを投稿しよう!