あの場所で……2

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「香澄…ここまで……来てしまったよ……」  眩しい日差しが春を告げる。  君の住む街にはこんなにも、風が舞い上がるんだね。 「香澄…」 「僕はしつこくて鬱陶しい男なんだろうか。どうなんだ?」  返事が返ってくるはずがないと分かっていながらも、問いかけてしまう。 「どうなんだよぉ……」  遠く遠く感じるのは、この距離じゃない。  心の距離、縮めて。
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