-彼とアタシ-

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外に出て、いつものように腕に絡み付いた。 『(.....寒い、な)』 触れた外気に、冷たさを感じて肩を竦めた。 冬に突入しようとしてる11月。 触れた腕が少し温かい。 彼は振り払うでもなく、アタシに合わせてくれる。 この時間が心地いい。 歩いて近場のカラオケに入った。 ------ガー 自動ドアを潜って、店内に足を踏み入れると、 ポップな音楽が出迎えた。 「いらっしゃいませ」 愛想のいい女性店員がにこやかに笑う。 「何名様ですか?」 「二人で」 「お時間はどうなさいますか?」 「.....何時間?」 迷って、彼は横にいるアタシに問いかけた。 『んー....3時間?』 「じゃ、三時間で」 「かしこまりました。...ドリンクはフリードリンクとなっております。それから、只今キャンペーン中でカップルの方にはおかしの詰め合わせが無料となっております。お運びしてよろしいですか?」 ----『カップル』という単語にピクリと反応するアタシ。
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