-彼とアタシ-

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『...ぁースッキリ!』 「あんだけ歌えばな。」 呆れたような、声。 家路につこうと、歩く道のり、辺りはもう暗闇に包まれていて、 街頭が歩く二人を照らしていた。 『...だって、桜木君歌わないから』 アタシは彼の事、普段名字で呼ぶ。 彼は下の名前が好きではないから。 本名は「桜木りん」 ストイックな彼に、可愛らしい字並びが面白くて、最初は笑ってしまった。 「...聞いてる方が好きだから。...美桜(ミオ)の声、綺麗だし。」 『っ!!///...たまには歌ってよ。』 不意打ちに、心臓がはねた。 たまに、こーゆー事ゆうんだよね。 自覚ないと思うけど。 解ってるのに... ドンドン彼を好きになる自分が憎い。 解ってる、のに... この恋に、未来はない、と....
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