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「何食べますか?」
「…お任せします。」
出てきた食事はルームサービスと言っても、私には敷居が高すぎるものだった。
食事中に彼が話を振ってくれるが、私は食べるのに精一杯でうまく答えられない。
(本当にレストランじゃなくて良かった…)
きっと、レストランだと彼に恥をかかせていた。
愛がないとしても、私は彼の妻として最低限のことはしたい。
それが、婚約がなくなった私をすごく心配していた家族を安心させてくれた彼へ恩返しだ。
好きだからとか、彼のためにとかではない。
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