第1話:転校生とベルト

6/9
前へ
/9ページ
次へ
転校生が姿を現したその瞬間…2年B組だけ時間が止まったかのように思えた。 モデルのように細い足、華奢な体、薄明かるい栗色のショートヘアー、そして整っているにも程があるという程綺麗な顔立ち……。 2年B組の教壇には、まるで少女マンガに出てくるような美少女が立っていた。 「早乙女 遥です。よろしくお願いします」 早乙女 遥と名乗る少女はにこやかにそう挨拶した。 その姿を見た男子生徒達は、まるでメドゥーサに石化されたように固まり、目の奥はハートの形となっていた。達也に至っては、目を白くして昇天したかのように気絶している。 クラスの全員…特に男子生徒達は皆、早乙女 遥に釘付けの状態となっていた。 「……zzz……」 たった1人を除いて。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加