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バンッ!! 勢いよく襖が開いた。 開いた襖の先には厳つい顔をした男の人と、綺麗な顔の男の人がいた。 近「やぁ、俺は近藤勇、この試衛館の主だ。 体の具合はどうかな?」 厳つい顔の男の人…近藤さんがニコニコ笑顔できいてくる。 彩(顔に似合わず優しい人?) 私はとりあえず頷いた。 沖「近藤さん、土方さんおはようございます。この子は彩音ちゃんです。」 私はぺこりとお辞儀した。 土「俺は土方歳三だ。お前は何で倒れていたんだ?」 彩(なんで…か… わからない、全てわからない なぜ自分がここにいるのか、どうやってここにきたのか…) 私は黙り込んでしまった。 土「お前なんでなにも言わねえんだ?」 私が答えらないから土方さんは不機嫌そうに言った。 彩(な、何か言わなきゃ… そういえば私…) 沖「土方さん彩音ちゃんが怯えてますよ。彩音ちゃんわっ!?」 彩(ま、待って!!) 私は思わず沖田さんの腕を掴んでいた… 沖「どうかした? ……………えっ…」 私は沖田さんの耳元に口を近づけた。 彩『私…、少しだけ…なら声が…出るみたいです。』 本当に小さい、蚊の鳴くような声だったと自分でも思った。 彩(よかった、やっぱり少しだけなら出せた…) 沖「彩音ちゃんよかったね。でも無理しなくていいよ、体が心配だからね。」 沖田さんは、優しく微笑んでくれた。
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