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今日はいろんなことをした。
誕生日ぐらいは、嫌な思いを忘れてはしゃいで欲しかった。
誕生日プレゼントを探しに行った。
夜になると、そういう店は少なくなる。
女好きの信平なら知ってるかもしれない。
電話した。
<もしもし>
「オレ。」
<どうした?>
「女って、なにほしい?」
<由衣ちゃん、ね。ちょ、待ってて。行くから。>
そうやって、来たのは、五月ちゃんで・・・
焦った。なんせ、信平の事だ。
何の気無しに、由衣に抱き着いたり、ベタベタするだろう。
場合によっては、頬にキスぐらいしそうだ。
「え、ちょ、泰希!?」
五月の声も無視して、なぜか夢中で走っていた。
あいつにふれるな
信平の家にいく。親とは離れて暮らしてるから、チャイムは鳴らさなくていい。
勢いよく玄関のドアをあけた。
「信平っ!テメェ!」
言ってから気付いた。
由衣の前で汚い言葉を使ってしまった。
が、時既に遅し。
もういいや。そんなこと。どうにでもなれ。
おれは、無我夢中で由衣の腕を掴んで、そのまま、連れ帰った。
ヤベェな。余裕がない。
家で、由衣に強く言ってしまった。
涙が流れていた。
クソッ、調子が狂うからなくな。
俺までつらくなる。
なんか、彼女は怒った様子で部屋に戻って行った。
おれは、その場に立ち尽くしていた。
俺は何をしたいんだ?
最低じゃないか。
好きな女をなかせて。
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