ただのハンターです。

初めての街アナイム

「久しぶりだな。ガンツ。お前老けたか?」

ガンツと呼ばれた男からはもう覇気は感じられず、親しそうに話し掛けて来る。

「俺様はてめぇみたいな化け物じゃなくて人間だからな。ガハハハハ!!」

バンバンとランジの背中を叩きながら笑う。

「俺も人間だよ。馬鹿。何でガンツ一人なんだよ。アイツは何処行ったんだ?」

何時もガンツに付いていき、ガンツが壊す物を直して回る、優しい奥さんがいるのだ。

「蘭のことか?何処行っちまってよ!!ガハハハハ──グハッ!?」

高笑いしている馬鹿(ガンツ)の顔面に白く綺麗な足が突き刺さる。

馬鹿はそのまま縦に回転しながら、吹っ飛び、顔面で着地する。

顔面を踏み台にして宙返りをし、トンと降り立つ巫女服を纏う女性。

「お久しぶりです。ランジさん。」

相変わらずぶっ飛んだ夫婦だった。