すべての始まり

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1999年 衛星軌道上、宇宙ステーション 我々は宇宙での実験及びステーションの点検作業を今日終えて、明日地球へ帰還する予定だ。 地球にいる愛する妻と娘に会えるとなると、もう嫌だと思うぐらい続けてきた宇宙空間での作業もなんだかもう出来ないのかと残念におもえてくる。 私は最後の仕事をするべく、宇宙服に着替える。 最後に地球を目に焼き付けておこう。 今日は簡単な点検だけの予定だ。 私は外に出て作業に移った。 地球とは違う無重力での作業も慣れたものだ。 いくら何回も宇宙空間での作業をしているからといって、そうそう慣れるものじゃない。 最初に宇宙に上がったのは10年近く前だ。 最初は訓練とは何もかも違う感覚に戸惑っていたものだ。 そんなことを思いながら私は作業を早々に終わらせ、地球を見た。 まぶたの裏に青い地球を焼き付けて私は振り返った。 その時、視界に巨大な物体が見えた。 星ではないだろう。 その形は尖っており三角形だ、まるでSF映画の 宇宙人の船のようだ。 この質量はヤバい! 私は急ぎ同僚に知らせた。 その瞬間、体に衝撃が走った。 巨大な物体のだすエネルギーによりレーダー機 器が壊れ、物体に押された小さなゴミがステー ションにぶつかっていたのだ。 私は中に急いで戻り、仲間の元へ向かった。
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