もしも

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(……あ、) ちょっと小腹が空いたのでコンビニに出かけた帰り道。 よくあいつと喧嘩する公園を通りかかったら (…沖田だ) あいつがいた。こっちには気づいてないみたい。 でもなんであいつこのクソ寒いのに公園にいるんだバカなのかそうかバカか (仕方ない声かけてやるネ) 「おいクソサディスト、「そうごっ!」 暇そうアルな、って続けようとした言葉は知らない誰かのあいつの名前を呼ぶ声でかき消された なんだ、待ち合わせしてたのか。めんどくさがりのくせにめずらし。 …………誰だろう。 「ごめん待たせたー」 「ぴーちゃんが待たせなかったことなんてねえじゃねえか」 「それでもいつもちゃんと待ってくれてるとか愛されてんなー私!」 「はは、自意識過剰じゃね?」 「でも間違ってないでしょー」 (………………おいこらなんだこの会話むっちゃオアツいリア充みたいな会話が繰り広げられてるんだけどぉ!?なに、てか誰、ぴーちゃんってなんだよキャラ違いすぎんだろ!?…やっぱり、名前呼んでたし、彼女かな) いや彼女だよな間違いなく。 いやしかしあいつあんな顔もできんのな。 私には一生あんな顔しないんだろうなぁ。 …帰ろうばからしい。 ばからしい。 ほんとばからしい。 (今さら胸が痛いなんて、)
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