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1・謎の始まり
暗闇に六歳ぐらいだろうか、男の子が必死に叫んでいる。
「お母さん・・・なんで僕のことを無視するの?どうして僕は人と違うの?」
「・・・」
母親はいつもと変わらず黙り込む。
この光景を何度見たことだろう。
母親は耳だ遠いのか、我が子の声が聞こえていないようだ。
「お母さんなんで泣いてるの?」
「・・・」
「どこか痛いの?」
「・・・」
何度呼びかけようとも返ってこない返事。
その時ポツリと
「私の息子を返して・・・」
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