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園田が私の手を握る。 「俺が隣に居てほしいと思うのは、コイツだけ。 万が一、コイツになんかしたりとかあったら俺、鈴乃ちゃんの事一生恨むよ。 他に好きな人ができた時、俺の人生かけて邪魔するよ」 なんか、凄い事言ってるんだけど。 「鈴乃ちゃん。 鈴乃ちゃんが園田の事好きなのは私にもわかる。 園田にだって伝わってると思う。 好きな人に振り向いてもらえない気持ちもよく分かる。 だからって自分の力以上の物を使って人の気持ちを手に入れることは間違ってると思うし、仮に手に入れたとしてもきっとずっと後悔することになると思うの」 「アンタに何が分かるのよ!蓮の事手に入れてるくせに!」 「やっと手に入ったんだもん。 ずっと片思いだったんだから。 私の事なんて見向きもしないで、いろんな彼女作って。 でも、やっと気持ちが繋がったの。 だから鈴乃ちゃんの気持ちは私が一番分かるの」 「じゃあ気持ちが通じたんならその気持ちも私に分からせてよ!」 「ごめんね。それは無理。 酷い事言ってるって分かってるけど、でも園田をあきらめる事なんて私には出来ない」 「私の方が、蓮の事絶対好きなのに」 涙声の鈴乃ちゃん。 胸が痛くなる。 人を好きになるのは、理屈じゃない。 気が付けば好きになってる。相手に彼女や彼氏が居ても。 「仕事は一切手の抜いてないから、鈴乃ちゃんがいくら言ってもお父さんはきっと納得しないよ」 さっきまでと違って優しい声のなった園田。
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