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漣は僕が導き出した答えを頼りに暗号を解読している。
しばらくの間ずっと一枚の紙を手でぎっしりと掴み、凝視している。
彼はようやく紙を床に置いた。
分かったのかな? もしかして――。
そんな不安が頭を過ぎる。
「【"あなたのおかあさまが、そのばしょをしっている"】か? って、あなたのお母様って誰の?」
解読は出来たみたいだけど――。
疑問に思うところそこ?
僕は思わず心の中で一人つっこんでしまった。
「その手紙は僕宛に来たんだよ? 僕のお母さんに決まってるでしょ?」
「あっ!」と彼は思わず口にした。
「とりあえず、お母さんに聞いてみよう」
と、僕は彼に呆れながら言った。
「お母さん、この手紙に書かれている探偵事務所って何処?」
僕は手紙をお母さんに見せながら率直に聞いた。
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