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あの『不幸の手紙』が巻き起こした不幸からはや七ヶ月――。
僕はあの不幸を忘れようとしていた。
今日は卒業式。
探偵への一歩を今日歩もうとしていた。
「今日でもうこの学校ともお別れだね、漣(さざなみ)……」
「だな。でも、オレ達は探偵への一歩を踏み出したんだぜ、風水」
僕は親友の漣とこの学校との別れを惜しんでいた。
「そうだよね……。悲しいけど嬉しいことなんだよね」
少し複雑な気持ちだけど、卒業というのはこういうものだよね……。
僕は卒業とはどのようなものかを改めて実感した。
長いと思っていた学校生活も今日で終わってしまう。
他愛のない話で笑いあったり、一緒になって必死で勉強したり、クラスで協力して楽しんだ体育祭や文化祭――。
そして、一緒に過ごした仲間とも今日でお別れ……。
そんなことを思いながら僕は卒業式が行われる体育館へと向かった。
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