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「ホントか? 俺はお前の親友だぞ? 何か悩みでもあるなら隠さずに俺に言ってくれよ」
漣は心配そうに声をかけてくれた。
優しいな、漣は……。
いっそのこと打ち明けてみようかな?
でも、彼を危険なことに巻き込みたくない。
親友だからこそ言いづらい悩みなんだよ?
「ほら。言えって! な?」
その言葉に対して「ふぅ……」とため息をつく。
「分かったよ。これから言うことは信じられないかもしれないけど、全て事実だからね……」
僕は彼に全て打ち明けることを決心した。
七ヶ月前のあの悲惨な出来事の全てを――。
偽りもなく、全て打ち明ける。
無人島での出来事を――。
数々の関門が僕に立ちはだかったこと。
あの行方不明だった父がその関門を仕掛けてきた司令官であり、組織のメンバーだったこと。
そして――。
その父の死を……。
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