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僕はその手紙を無理矢理ポケットの中にさっとしまった。
そして、その手紙のことを誰にも告げずに漣を家に入れて部屋に向かう。
漣は僕の慌てた行動を見逃してはいなかった。
部屋に着いてまず話しを切り出したのは――。
「風水、さっきの慌てようはなんだったんだ? ポストに何が入ってたんだよ?」
そう、漣だった。
彼はさっき僕に協力してくれると言ってくれた。
でも、手紙を彼に見せていいのだろうか?
まだ手紙の中身を確認していない。
「うん、ちょっとね……」
僕はあえて曖昧に答えた。
「まさか、あの『不幸の手紙』が入ってたんじゃないのか?」
彼は見事に言い当てた。
バレたなら仕方ない……。
僕は漣に手紙を見せ、そしてその手紙を開ける。
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