流れ星

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俺の町と言うのはなんの取り柄もないごく普通な町だ。 バッテングセンターがあり、定食屋もある。 スポーツ用品店もあれば運動場もあり、スーパーマーケットやコンビニもあり、なんの生活にも困らない。 そして、俺はバッテングセンターの一人息子三浦春(ミウラハル)。 今日も暇潰しにストライクホイホイに挑戦中。 そもそもストライクホイホイとはバッテングセンターの中の端にある壁に的が書いてあり、そこに当てると言う、下らないゲーム… 15球中、10球当てるとジュースが2本貰える。 勿論俺がストライクホイホイをやっているのもジュースが目的だったりする。 「後、2球で一回当てれば…」 そう言い、壁の的に向かって投げた。 右腕から放たれたボールは一直線に壁に向かって行く。 そして、見事的に命中した。 「よし…ジュースゲット!」 このストライクホイホイを俺は幼稚園に通っていたときからやっていた。 だから意外と得意だったりする。 「おーい!!春~?いるんだろ~?」 「なに~?」 「今日、母さんと一緒に仕入れに行ってくるから、晩御飯は星川さん家で食べて来るように!!」 「わかった~」 そう言い、声の主は母さんと(三浦早苗ミウラサナエ)車に乗り、出ていった。 声の主と言うのは当然、俺のお父さん(三浦誠一郎ミウラセイイチロウ)のこと。どうやら、バッテングセンターに必要な素材やらいろいろ仕入れに行ってくるらしい。 そこで俺にはここから100メートルほど離れている定食屋に行って晩御飯を済ませろと言っていた。 早速、定食屋に向かいバッテングセンターを出た。
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