鉄道唱歌 MLながら編

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鉄道唱歌 MLながら編

汽笛すらなく東京を はや我が汽車は離れたり 「鉄道唱歌」の音聞きて 想いを馳せるは東海道 東京出でて並ぶのは 銀色に帯の電車たち 帰宅途中の人々を 横目に我は旅に出る 品川過ぎると隣には 商売敵の赤い影 横浜着くまで張り合うも 国鉄車では敵わない 大船 藤沢 茅ヶ崎と 特急の如きスピードで 駅を飛ばして先急ぎ 列車は闇夜をひた走る かつては多くの乗客が 通路で寝るのも覚悟して 列を作った小田原も 今ではただの停車駅 早川過ぎて左手の 車窓の闇に浮かぶのは 黒に染まった相模湾 美しかろう 昼ならば 東海旅客鉄道の 地域に入って 駅名の 表示が橙色となり 旅に出たことを実感す
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