*プロローグ* 

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「・・・あ。雪だ・・・」 いつの間にか高校生活最後の冬を迎え、 薄い灰色の雲から小さな白い雪が降っている。 「・・・あれから1年かぁ・・・」 手袋に落ちた雪を見て、私は1人で呟く。 今日までの1年で、私は好きな人を二度失った。 一度目は突然。 二度目も突然。 彼は二度も私の前から消えてしまった。 もしあの時・・・彼の記憶が戻ってなかったら・・・ 「・・・美香と絶交してたかもなぁ・・・」 白い息を吐きながら、私は家への道のりを歩いた。
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