*白い雪の降る冬*

5/11
前へ
/13ページ
次へ
「そ…そう、な、の?!なら良かったじゃん!もう、びっくりしたよっ……」 精一杯の笑顔を作りながら、美香を抱きしめていた腕を緩める私。 「…うんっ!もう嬉しくて嬉しくて…さっき告白したら、いいよって…!!」 ……や、やめて…。 「信じられないんだけど、舜也くんも、あたしの事…好きだって…!!」 キャーーーと真っ赤になった顔を隠しながら幸せそうに笑う美香。 そんな美香とは裏腹に、私の心はえぐられていた。 「…そ、そっかぁ!よ、よかったねっ…」 「うんっ!これも全部、彩乃のおかげだよぉぉ!本当にありがとぉぉ!!」 再び私に抱きついてきた美香を受け止めながらも、私はもうたっていられない程のダメージを受けていた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加