最強な二人組

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播磨「な…ななな、なんで鈴木とばっか遊ぶんだ!ばか野郎!」 鈴木「私はバカでも、野郎でもない。」 播磨「し、知ってる!おまえじゃねぇ!佐藤に言ってんだ!」 佐藤「……馬乗り教室10周目指してなにが悪い。」 播磨「そんなくだらねぇ遊び、鈴木相手じゃなくたって出来るだろ…」 佐藤「……まだ試作品なんだ。」 播磨「試作品?」 佐藤「そう。これは企業秘密である!拙者は旅に出ねば!!!とーっ!!」 鈴木「ぎゃ!」 馬が立ち上がった勢いで、鈴木が転倒し痛そうにしている。 播磨「……なんだよ、あれ。」 大和「また変な事考えてんだろ。あんま気にすんなよ。な?」 そして、翌日もその翌日も、佐藤と鈴木の奇妙な試作品発表が繰り広げられ、クラスメートは呆れ果てていた。 それはまだ平和であった事に気付いたのは、夏休みがはじまる、2日前だった。 プールの授業。 こそこそと写真を撮る人物が二人。 それに誰も気付く事なく、三限目の休み時間。 相川「え?」 鈴木「だから、なんでプール参加しなかったの?」 相川「だから、風邪気味だって言ったじゃない!何度聞けば気が済むのよ?!」 鈴木「入ろうよ。プール。」 相川「あんた人の話聞いてる?!まったく、誰かさんみたいになってきて嫌にな…ぎゃッ!」 鈴木「okー。黒のフリフリだね。」 スカートを押さえ、鈴木を睨む相川。 それに臆する事なく、鈴木はメモをとる。 鈴木「風邪の時にスカートはよくないよ。それに、そのフリフリは小学生にしちゃ大人っぽいね。」 相川「な、なな、なにすんのよいきなり!」 教室に居た生徒たちは唖然とし、当たり前な事に年頃な男子たちは少し興奮していた。 鈴木「あとはー…」 相川「人の話聞き…」 「ギャアアアアア!」 廊下から叫び声が聞こえる。 播磨「やめろ!まじ勘弁!佐藤!!!」 佐藤が播磨のジーパンを脱がそうとしていて、脱がされそうな播磨は、させまいとジーパンをしっかり掴み踏ん張っていた。 相川「あのバカ!」 佐藤「…ん?うほっ!ぎゃ!」 相川の跳び蹴りをかわした佐藤は、その次に待ち構えていた回し蹴りに、のたれ死んだ。 佐藤「死んでません。」 播磨「はぁはぁはぁ…あ、ありがとう。真奈美。」
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