ポークビーンズ

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待ってましたこの一時! 午前の授業を爆睡しても、すくすく育たない身体。 そんな佐藤 悠里(ゆうり)は只今、身長150cm。 給食。 「いただきます」と共にゴングの金を鳴らす。(佐藤の心の中で。) 彼は勢いよく箸をふり下ろした!と!その時!!! 佐藤「なんだよ?」 箸を箸で止められ、おかずの上でカチカチ箸が震え合っていた。 播磨「佐藤、ちゃんと手洗ってから食えよ。」 播磨 祐希(はりま ゆうき)。 髪型、服装、言葉使いが男の子みたいだが、れっきとした女の子である。 佐藤「……母さんみたいな事言うな。播磨、女々しいぞ。」 未だに佐藤だけが、播磨を男の子だと気付いていない。 バンっ! 机を叩くと、おかずが乗った食器が宙を浮いた。 播磨「女々しいだと?!」 それを上手に受けとる大和 瞬(やまと しゅん)。 彼は佐藤とよく居て、よく巻き込まれては悲惨な目に合っている。 世話係。または保護者みたいなものでもある。 佐藤「ああそうだ!女々しいつってんだよ。別にクソ触った手ぢゃね…ぶっ!!!」 佐藤がおかずの時みたいに軽く宙を浮いた。 播磨「ばか野郎!食事中だろーが。少しは言葉を慎め!」 佐藤。播磨。大和。 この三人で机をひっつけてご飯を食べていた。 相川「ねぇ、先生。止めなくてもいいの?」 相川 真奈美(あいかわ まなみ)。 気が強く消極的。 だが佐藤に関わると、冷静でいられなくなる。 先生「んー……大和くんが居るし大丈夫かなって…。」 悪く言えば、人任せな担任。 良く言えば、大和を信頼している担任。 佐藤「だいたいな!播磨!手洗わなくたって、飯は食えんだぞ!知ってた?」 偉そうに腰に手をあて、にやり笑う佐藤。
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