あなたはだんだん……

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あなたはだんだん……

「そー君、今からそー君に催眠術を掛けるから、この五円玉から目を離しちゃダメだよ?    そー君の部屋だし、もし催眠術に掛かっても、変な事を要求しないから安心して。てーか、拒否したら朝起こしてあげないよ~。    あはははははっ♪ んっ……じゃ、いくからね? リラックスして~、りらっくま、りらっくま♪        貴方はこれから、私に対して素直になります。嘘は絶対に付けません。そして、催眠術に掛かっていた時の事は、催眠術が解けた時に忘れてしまいます。良いですか?    う~ん、本当に掛かってる? ホントにホント? 絶対だねっ!?  それじゃあね、そー君はドコにエッチな本を隠してますか?    あらっ、黙っちゃった。やっぱり掛かってな……机の一番下の引き出しの奥ね?    どれどれ……おー、ホントだ! じゃ、ホントに掛かってるんだ……      それならさ、そー君。私の告白を聞いてくれないかな?    そー君と私が出会って、もう14年だよね? 3歳の頃からだもん、幼馴染みとしても凄く長いよ。    でね、そー君。黙ってたけど私ね、そー君が好きなんだぁ。ずっと片思い……化石になっちゃうかも♪ なーんて。  そー君は、私を女として見てくれた事は無いかも知れないけど、私にとってそー君は一番大好きな男の子だったよ。    だから、ねっ? この関係を壊したく無いの。そー君にフラれて、関係がギクシャクして、疎遠になってくのは堪えれないの。    だからっ、だから催眠術なんか掛けて、そー君に告白して……って、そー君、なんで私の肩を掴んでるの?    きゃっ!? どうしたのそー君、目が怖いよ? 私を押し倒したって……そっか、もしかして催眠術が変なふうに作用して……それならっ。      はい、手を叩きましたよ。ぜんぶ忘れて催眠術は解けましたよ! 解けたよね?  ほらっ、好きでもない女の子を襲ったりしたら駄目だよ? 私だから良かったものの。わかったら……ふぇっ? 最初から掛かって無かったの?」       おしまい
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