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グググ..
綾芽「だから…お兄ちゃんはっ…大人、しく…あたしのっ…朝ご飯になっ、てっっ!!」
グググ..
啓斗「な…にが大人しく…だっ!お前は俺、に朝ご飯…を食わせろっ!」
今の俺達の状況を説明しよう。
俺達はリビングへと向かい朝食をとろうとした。そして、俺は皿の上のムニエルへと手を伸ばした。綾芽は椅子の上の俺へと手を伸ばした。
…で、今に至る。
綾芽「…っそれは、無理なお願いだねっ…!」
啓斗「…な、ぜだ…!…お前はお前の…ムニエルが、あるだろうが…っ!それ食べてろ!!」
母「あらあら…」
この戦いの場…基、戦場と化したリビングに似合わない呑気で穏やかな声がキッチンの方から聞こえてきた。
どうやら俺達のこの様子を見てキッチンから出てきたらしい。
綾芽「お母さ~ん!お兄ちゃんが大人しく朝ご飯になってくれないのー!!お母さんからもなんか言ってよーぅ」
おいおい、母さんに加勢を頼んでどうする?母さんからしたら俺は実の息子。息子を食べさせるのに協力する母親なんているわけない…
母「ダメよ、綾芽ちゃん。」
そうそう、止めてくれ母さん。
母「啓くんはお菓子なんだから…。
凄い甘いからおやつじゃないとだーめ。」
母さん!?
俺お菓子でもおやつでもない!!なんで俺が凄い甘いって断言してんの!?
綾芽「はぁーい。じゃあお母さんの作ったムニエル食べる♪」
綾芽もなんで納得してんの!?なんで普通にムニエル食べはじめてんの!!?
母「あら、啓くんお母さんのムニエル食べてくれないの?お母さん悲しい…っ」
綾芽「あ、お兄ちゃん食べないならあたしが食べてあげるよ??」
なんか狙われてる!?今度は俺自身ではなく俺のムニエルが!
啓斗「自分で食べる!!」
綾芽「えーっ」
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