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逆転されたのは自分の責任であることは間違いない。 そしてシュートを決めれなかったのも自分の責任だ。 でもここでムカつくのは、アイツにカットされたと言うこと。 アイツと言うのは今年入学してきた"中田 輝" そいつが物凄く上手い。 俺は認めてないけど…。 他の奴らにカットされるなら、自分の判断ミスでそうなったと納得する。 でもアイツの場合は納得出来ない。 心の底からイライラが這い上がってくる。 「むかつく。」 ヤバい、かなり腹立ってきた。 「実殊、ドンマイ!」 いきなり肩を叩かれた。 後ろを向くと、同い年でこのチームのキャプテンである瑠男が笑顔で立っていた。 「ああ…。」 励まされても逆に落ち込んでしまう。 実殊は軽く返事を返した。 「おーい、皆集合しろー!」 瑠男が皆を集め、今日の練習はこれで終わりだと告げる。 そして続々と体育館から人がいなくなる。 実殊も帰ろうと、部室で荷物をまとめていると。 「先輩。」 アイツだ。 「……。」 「無視しないで。」
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