93人が本棚に入れています
本棚に追加
逆転されたのは自分の責任であることは間違いない。
そしてシュートを決めれなかったのも自分の責任だ。
でもここでムカつくのは、アイツにカットされたと言うこと。
アイツと言うのは今年入学してきた"中田 輝"
そいつが物凄く上手い。
俺は認めてないけど…。
他の奴らにカットされるなら、自分の判断ミスでそうなったと納得する。
でもアイツの場合は納得出来ない。
心の底からイライラが這い上がってくる。
「むかつく。」
ヤバい、かなり腹立ってきた。
「実殊、ドンマイ!」
いきなり肩を叩かれた。
後ろを向くと、同い年でこのチームのキャプテンである瑠男が笑顔で立っていた。
「ああ…。」
励まされても逆に落ち込んでしまう。
実殊は軽く返事を返した。
「おーい、皆集合しろー!」
瑠男が皆を集め、今日の練習はこれで終わりだと告げる。
そして続々と体育館から人がいなくなる。
実殊も帰ろうと、部室で荷物をまとめていると。
「先輩。」
アイツだ。
「……。」
「無視しないで。」
最初のコメントを投稿しよう!