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「早く帰ろうよ。」
そう言えば帰る準備の最中だった。
実殊は再び準備を始めた。
荷物を持ち、体育館をでる。
「「ありがとうございましたっ!」」
この挨拶は、俺らのチームの決まり事。
いつも使っている体育館へ毎日お礼を言う。
そうすることで体育館の神がいざというときに味方になってくれる。
…とのことらしい。
「ふぅー、今日も疲れたなぁ…。」
「うん。」
真夏の暑い日差しが頭を照らす。
さっきまでの練習での暑さが混じり、物凄く体温が上がる。
「先輩、家来る?」
「ああ、行くに決まってんだろ…。」
練習終わりにこいつの家に行くのが日課になった。
こいつん家はちょっとだけ金持ち。
そのせいで家にはクーラーがある。
俺の家は貧乏ではないが、クーラーがない。
毎年夏は扇風機だけで耐えてきた。
それが、こいつと付き合ってからは毎日のように通いまくってる。
勿論、クーラー目当てで。
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