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べつに輝と居たいとかじゃないからなっ! そこんとこ間違えるなよ! 「先輩、さっきから何やってんの。」 輝が実殊を見下ろす。 「何でもねーよ!」 輝は後輩なのに俺より…、俺ら二年生より背がでかい。 確か前に聞いたとき176㎝とか言ってた。 それで輝と話をするときはいつも見下ろされる。 正直言って悔しい。 年下に見下ろされるなんて。 でも俺だって170㎝あるし。 ……ごめんなさい、嘘です。 サバ読みました。 実際は167㎝です。 何でこんなにチビなんだろ俺。 もっとでかくなって輝の彼氏だって胸を張って言いたい。 自分より背が低いやつが彼氏なんて言ったら情けない。 「着きましたよ、先輩。」 考えてる間に家に着いた。 こいつの家は学校から近い。 「相変わらず綺麗な家だなぁ…。」 こいつの家はとにかく綺麗だ。 壁は薄い黄色、庭もあって花壇には花が咲いている。 奥にはバスケットのリングがある。 そして車庫もある。
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