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「……ここが『サ店』?」
僕は辺りをぐるりと見渡す。
木目調の店内はこじんまりとしていてる。
『カウンター』と『テーブル』があってカウンターにサラリーマン風の男性が座り新聞を読んでる。
店内にはその人しかいないようだ。
カウンター越しに見えるのは……。
誰だろう?
「不満か?」
戸惑う僕に武人が声をかけてきた。
「違うよ。
初めてきたから……」
ブンブンと僕は顔を左右に振って答えた。
「へぇ、そうなのか~。
操みたいだな」
そう言いながら武人はテーブル席へと座った。
「操博士?」
操博士みたいってどういう事だろう。
「アイツは引きこもってばかりで世間知らずだからな」
うんうんと頷きながら武人は言う。
「成る程」
そういう事か。
操博士が興味ない事や知らない事は僕の中にデータとして入ってないのか。
「まつり、甘いの大丈夫か?」
『メニュー表』というものをみながら武人が僕に尋ねてきた。
「……多分、錆ないと思う」
操博士が言ってたんだ。
『まつりはあたしが生み出した高性能な素晴らしいアンドロイド。
そんじょそこらの屁みたいなロボットとは格が違う』
ってね。
だから大丈夫だと思うんだけど……。
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