アンドロイドと恋模様。

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「凄いな。 『勇者』みたい」 素直に僕は感心する。 『勇者』とは勇気のある人の事らしい。 「……確かにそうかもな。 町を守った『英雄』だからな」 僕の言葉に操博士は頷いた。 『英雄』とは才知・武勇・胆力にすぐれ普通の人には成してげれない偉業を果たした人らしい。 そういう風に僕のデータベースにインプットされている。 「その祭、行ってみたい」 祭とはどういうものか、僕は僕自信の目で確かめたい。 というより、僕の中のデータに祭の詳細が入ってないから理解できないのだ。 「そうだな。 社会科見学にいいかもな」 ニッコリ笑い操博士は二つ返事をした。 「やったぁ!」 歓喜のあまり僕は飛び上がる。 新しいデータが入る事は僕にとって嬉しい事なのだ。 「祭ごときではしゃげるとは純真な奴だな」 僕を見て操博士は不思議そうにしている。 僕は……変なのかな? 人間にはこういう感情はないのかな? 「僕にとっては全てが初体験。 だから、大袈裟に言うと全てが祭なんだよ」 僕は目を輝かせる。 未知の世界が僕の好奇心を掻き立てる。
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