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俺は戦っていた。
来る日も、来る日も。
たくさんの犠牲を払って敵を倒したと思えば、また次の敵が出てきた。
だが、嫌気が差したり、戦いをやめることはなかった。
――死んでいった仲間たちへの、弔い合戦。
戦いを始めた理由は、とうの昔に忘れてしまった。
今は弔い合戦と言っているけれど、それもまた時が過ぎていくにつれて忘れていくのだろう。
それでもよかった。戦う為の理由があれば、それで事足りた。
朝早く起きて、食事を取るのも戦いの為。
夜は早く寝て、次の戦いに備えた。
戦う為に生き、生きる為に戦った。
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