第一章「最終章其の1」

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「いや、そのですね、まず何から説明すればいいでしょう…」 明らかに歯切れが悪いガイコツがポツポツと俺の幕切れの説明をし始める。 「お隣の吉岡さん家の吉三さんいるじゃないですか?えぇ、そうです。ご老人です。あの方の寿命がですね、今日だったんです。それで転移門のゲートくぐったら直ぐに仕事終わらせちゃえ!今日は直行直帰だ!なーんて思いながら転移門をこう、グッ!とですね、押したんです。グッ!と。そりゃあ手に汗握りますよね。だって今日は早く帰ってパケモンのレベリングしないといけない日だったんですよ?個体値?そんなもん気にしないです。愛着さえあれば乗り切れますよ。アレ、そういえば私今作の御三家選びまだなんですよ。やっぱり草タイプですよね!!いえ、決めつける訳では無いんですけど、水とか使いたがる人って、なんだかリア充であったり妙な物をフォーカスして手持ちのパケモン選ぶ人が多い気がするんですよね。可愛さとか。確かに加入当時なら一番ゼミガメが可愛いと思いますよ私だって。だからって…ねぇ…?最終的に…ねぇ?甲羅から…フッ…フフフ!こ、甲羅から…ポンプッ…アッハハハハ!!!ポンプって!!!何なんですか一体!!!甲羅からポンプって!!!ヒッ…ヒッ…。まずポンプって単語がもう…ッポポポポポポンプゥゥゥゥー!…ハアハア…。あ、話題がそれましたね。いっけね!! で。ですね要は私が何を言いたいかと言うと」 「ゼミガメのままレベル36まで育てるトレーナーなんて短パン小僧以下だと言う事でsブベラァアァァア!!!」 一回区切った割に話が脱線したまんまだったので、力業で戻してやった。生まれて初めて本気で人を殴りました。 俺が殴ったガイコツ野郎は体を痙攣させながら立ち上がる。 「いたたた…ひ、酷く無いですか!嫁入り前の娘にッ!」 「酷くないですか、宣戦布告も無しにオーバーキルなんて」
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