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「まあまあ、落ち着いてくださいよ。ほら、そこに落ちてるガリガリきゅんでも食べて。なんか色んな液体かかってるしきっと体に良いですよ。主に鉄分ですけど。赤いし」
「お前の引き起こした惨劇のお陰でな。マジでどうしてくれるのコレガリガリきゅん含め」
とは言ったものの、心残りなど殆ど無いのだが。
煩い上司、上辺だけの人間関係、夢に破れた人生、変わらない毎日。
心残りがあるとすれば終わってないラノベの続きが読めなかった事と、積み上げられた詰みゲーを終わらせられなかった事くらいか。
いつ死んでも良い、と割り切っていた訳でも無いがこれから先に待っている現実になんて毛ほども興味を持てなかった。
友人も数える程しかいなかったが、きっと俺がいなくなった所でその人を揺るがすような大きな転機にはなり得ないだろう。
俺は知ってるんだ。この世界がつまらない物であると言うことを。
いや、つまらなく作られていると言うことを。
「あのー?もしもしー?それでですねー?わたし帰っても大丈夫ですかー?」
ほら、俺を殺しておいて一番罪にかられるべき奴でさえこんな感じだもの。
そう考えたらイライラしてきた。どうしてくれようこの怒り。
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