黒紫

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 当然 、家に帰れば  当たり前の様に独りになるわけで 。  「‥はぁー。」  盛大に吐いた溜め息も  無駄に広い部屋に響き渡るだけやった  ソファの向かい側には  テレビラックとかが置いてある  ラックの右側の棚には、  俺とヨコとの写真が沢山飾ってあって。  未だに捨てられへんくて  別れてからもずっと飾ったままやった  「‥もう、忘れな。」  写真の俺は、過去に笑って  いまの俺は、現在に泣いた 。  写真のヨコは、笑っとって  今日のヨコは、泣いとった 。  過去のまま、時間が止まり  現在のまま、時計はすすむ 。  end  _
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