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ピリリ、
ピリリ、
楽屋のソファーで休んでいると、何気なく携帯電話が鳴った。
ディスプレイを確認すると
【井本 貴史】
休憩時間だからといいもう深夜11:00を
廻っていた。
「もしもし。」
「…」
「井本…?」
「ぐすっ、…ふじわら、」
電話に出たのは良いが嗚咽に邪魔をせれて話せない情態。
「どないしたん!?井本!?」
「ふ、ふじわら…逢いたい。」
「…分かった。仕事済ましたら迎え行くから、」
「俺が行く。」
苦しいそうにしながら俺の言葉を遮り
はっきり言った。
「え、でも、」
「ええよ。ごほっ、疲れとるやろ。」
「…」
「いきなり電話してごめんな。ほな、」
ぷち、
つーつー…
電話が切れた後も身動きがとれずに、
ただぼおと、していた。
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