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カーテンを開け、空を眺める。大きな丸い形をした月が顔を出し周りには億千もの星、星。
窓を開けると涼しい風が体をすり抜けた。前髪がさらさらとなびいて、同じようにカーテンもなびく。
「気持ちええ…
なにしてんねやろ
自分。」
笑いながら自然と口にした一言。なんだか急に悲しくなった。
何度この思いを伝えようと思ったか。
俺の気持ち分かれや。
相方やろ。
いつもお前のせいばかりにして…
自分の気持ちを気付かれないように無理矢理感情を押し殺したり、
素直に気持ちを打ち明けられなかったり…
全部、藤原のせいや。
全部、お前が悪いねん。
何で藤原やねん。何で男やねん。
もっと他の奴を好きになることだってできるやろ。
好きやねん。お前が、藤原が。
ライセンスの藤原一裕やなくて
一人の男の藤原一裕が好きやねん。
でもあかんねん。言ってしまったらお前が俺の目の前から消えてしまいそうで。
怖い、
恐い、
「…好きやねん。
何で、何で。」
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