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――――。
数分後。
「かァー、良いお湯だったぜー!……って、おにーちゃん。何してんの? 何土下座してんの?」
とりあえず、色々考えた結果、土下座しておいた。
床のカーペットの額を擦り付け、土下座にて脱衣所から出てきた小太郎君を迎える。
「いや、ホント、何と申し上げたら良いものか、すみませんでした」
「はァ? 何が?」
「いや、さっき脱衣所で……ホラ」
言わせんな、恥ずかしい。
「おいおい、もしかしてオレの裸を見たことを謝ってやがんのか? 小せェ小せェ。オレとおにーちゃんの仲じゃねェか」
しかしそこは小太郎君。
小気味よく笑い飛ばしやがる。
「月並みな言い方だが、減るモンじゃねェんだ。別に何とも思わねェよ、オレは」
「いや、というかそれ以前に、俺、小太郎君の性別を普通に間違えてたってのも……」
「だから気にすんなっての。んなのも良くあることだし。――いいからそろそろ顔あげてくれよ、おにーちゃん。このままだと踏み潰しちまうぜ?」
むしろ踏みつけてくれて構わない、と言おうとしたが、それはそれで危ない発言になる気がしたので、我慢。
言われた通り、おずおずを頭を上げる。
全裸の女の子が目の前に立ってた。
「――なんで裸なんだよ!」
「あァ? 当たり前だろ。オレ、着替えとか持ってねェし」
いかん、本格的に頭が痛くなってきた。![image=455397230.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/455397230.jpg?width=800&format=jpg)
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