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俺を迎えたのは、欧米式の豪邸を彷彿とさせるような、広く豪勢な空間。高級感を漂わせる家具。眩しい装飾品の数々。
そして、
「――ようこそ。お待ちしておりました」
背広姿の、一人の男。
穏やかな微笑を浮かべ、彼は部屋の中央に位置するソファーに腰かけていた。
「…………」
そして、その周りには"いかにも"な黒服達が、俺の動向に目を光らせている。
数は――6人。
どいつも、この手の場には手慣れたご様子。
「さぁ、どうぞ、お座り下さい。今、お茶を淹れますので」
背広の男が、絶えることのない笑顔を貼り付けながら、ローテーブルを挟んだ向かい側のソファーを指し示す。
これ以上、俺に余計な思考を巡らせる時間を与えたくなかったからか。それとも、素直に早く話を進めたいだけか。
まぁ、どちらでも関係ない。
背広の男から視線を外すことなく、俺は指示通りソファーへと腰を下ろした。
余談だが、やばい。このソファー超柔らかい。気持ちいい。
「お名前をお聞きしても?」
「人に名を聞くときは、自分から名乗るのが礼儀だろ」
「おっと、これは失礼」
大袈裟に肩を竦めた背広の男は、胸ポケットから名刺を取り出し、それをローテーブルに置く。
「鷹峰会の江本と申します。よろしくどうぞ」
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