【第一話】

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  ◇  ◇  ◇ 「俺のバイト先に行かないか」 「どこです?」 「CamelliaっていうBARさ。タダで酒が飲める」 「白昼間からお酒ですか」 「ソフトドリンクもあるぞ。何よりつまみが美味い」 「良いですね。油ものはご無沙汰でしたし」 開花直前の桜並木を歩きながら、俺達は予定を立てていく。 例えば機雷フーズの事。 例えば正義の事。 例えば家族の事。 例えばこれからの事。 Camelliaに着いたら話したいことは沢山ある。何てったって殺人の加害者と被害者の飲み会だ。世界中を探したってこんな奇跡はありゃしない。 あの話題も尋ねてみよう。きっと盛り上がる。今やあの話題は俺達の為にあるようなものなのだから。 そう。   
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