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しかし、次の客人とやらが来たそうだが、一向に入ってこないな。
「後ろだ間抜け」
「!?」
いきなり声を掛けられて振り返る。
長い髪に纏う瘴気
窓枠に座っていたのは間違いなく大禍津日神だった。
「――――お前っ!?」
身構えるも身体が満足に動かないので身じろぎしただけだった。
「はっ、半死人いたぶる趣味はねェよ」
吐き捨てるように言うが油断はできない。
「何しに来た?」
「別にィ、ただちょいと通りかかったから、死に顔拝みに来ただけだ――――にしてもあのねぇちゃん何モンだ?おっかねぇな」
そう言って人を喰ったようなニヤニヤとした笑みを浮かべる。
もう二度と会うこともないと思っていたが早い再会だ。
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