不幸なハッピーエンド

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 投げやりにそう答える大禍津日神  「もしかして心配してくれてるのか?」  「ああ?日和るなよ人間、お前は私の敵なんだからな。ちょっとでもなめたマネしてみろ、溶かすぞ?」  はいはいそーですか。  「しっかし瘴気が自由に使えないと不便でしょーがない。ガキ一匹溶かすのにも手間取りそうだ」  「大禍津日神も形無しだな」  「ああ、そっちは廃業にしたよ。これで俺も晴れてお役御免だ。だから大禍津日神はもういない」  それだけの決意にどれだけの覚悟がいるのだろう。どれほど思い悩んだのだろう。  それを知るのは本人だけだ。外野がとやかく言う話でもない。だったらせめてこう言ってやろう。  「めでたくニートだな。朧ちゃん」  後の祭りだが、入院が少し伸びそうだ。  彼女はしばらく世界を漫遊するそうなのでもう会うことはないだろう。というか会わないことを祈る。  会わないよな?  意外な再会の後にやってきたのはこれまた予想外。  「………」  「………」  竜慧のときとはまた違った沈黙  「あの……」  「何?」  もうね、帰ってくれたほうがいいと思うのよ、お互いのために。  「そうはいかないわ、クラスの代表としてここに来てるのだから」  「そういうのクラス委員の仕事じゃないか?」  お前、生徒会入ってるからクラス委員なれないだろう。  というか名前なんだっけ?  どうでもいい情報は知ってるのに名前知らないから困る。
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