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果てしなく続く砂漠に、一人の男性が歩いていた。
その男性は、人間ではなかった。
なぜなら、彼には翼が生えていた。・・・片方だけ。
もう片方の翼は、何者かに千切られていた。
そして背中から、深紅の液体が流れ続けていた。
その男性の様子を上空から見ている者(?)が三人いた。
その三人(?)は人ではなく竜、しかも金色の鱗を持つゴールド・ドラゴン。
神の使徒と呼ばれる種族。ゴールド・ドラゴンは、男性を助けようとはしなかった。
そればかりか、ゴールド・ドラゴンの瞳は、怖れと憎しみの光に満ちていた。
男性はとうとう膝を折った。
天を向いて力なくこう呟いた。
「・・・俺たちが・・・、一体・・・何をしたというんだ・・・・・・」
しかし、この答えは誰も応えてはくれなかった。
突然、ゴールド・ドラゴンの三人(匹)がその場から飛び去った。
男性は、全く動かずその場に膝を折ったまま、光に包まれたのであった。
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