11人が本棚に入れています
本棚に追加
妖精の男の子は、大きな声で言った。
「早く!早く!」
スピネルは、胸騒ぎを感じた。
スピネルは、妖精の男の子を腕に抱いて〈フライングボード〉を動かした。
北部街道・中央部『詩の泉』
泉の傍に一人の男性が倒れていた。
その周りには、数十人の妖精達がアタフタと走っていた。
その妖精達の手には、持ちきれないほどの薬や包帯を持って、男性の治療をしていた。
だが、思ったより傷が深く塞がる様子がなかった。
このままだと男性は助からない。
紫色の服を着ている妖精が、切り株の上に止まっている鳥に聞いた。
「まだ、ホップは帰ってこないのか?」
鳥は首を横に振って、空高く飛び上がった。
最初のコメントを投稿しよう!