プロローグ

3/17
前へ
/73ページ
次へ
「助けてください! 野党に追われてるんですどうかお助けを」 女は視界の先に救性主なる男を視認。なりふり構わず救いの手を求めた。 だが男は女の言葉に返事をしない。足下から頭まで嘗めるように女を見つめている。 東洋を思わせる容貌、肌も白く、それなりの美しさを誇り、布を纏った上からでもイカしたボディの持ち主だと判断できる。 女は当惑していた。男は表情一つ変えず、神妙な面持ちだったからだ。 常識を考えるならば、普通は『どうした何があった?』と応えるのがセオリー。 だが、この男は一介の男ではなかった。 「なんだあ、お前?」
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加