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裸を指摘されたが、意に介した様子はなく、突然腕を組んで物思いに耽り始めるヘンジロウ。
「変……か。なあ小僧? 人は何故服を身に纏うようになったのだろうか? 僕は常々思っていたんだ。別に着飾って生きていかなくても人は生きていける。
古い過去を遡れば人類の始祖は皆裸だったのだ。故に今更裸だろうがなんだろうが別に僕は構わないと思うのだが……ところで小僧、この僕の男を見てどう思う?」
腰に手を回し、堂々と自分のナニをパット達に見せ晒すヘンジロウ。ちなみに彼の辞書には羞恥心という言葉は載っていないという。
パットは得意気に微笑を浮かべるヘンジロウを見て、ぷるぷると小刻みに肩を震わしていた。
もはや呆れを通り越して憤りを感じ、感情が怒りに支配されてしまった為、少女の目を手で覆うという事に気が回らなくなってしまっていた。
何も言わずパットはゆっくり立ち上がると、ヘンジロウの前まで歩み寄った。
俯いたままなので彼の表情は窺えないが、多分無表情か憤慨の面持ちをしている事だろう。
「……今はな、原始時代じゃねぇんだよ! 恥を知れ恥を!」
一喝と共に振り上がる足先。それは無情な事にヘンジロウの股間にクリティカルヒットした。
刹那、彼の表情は苦悶の顔に変貌し、その場で股間を押さえてのた打ち回る。
「くんぬあぁぁっ! ま、まだ回復しきってない所にぃぃっ! なんて卑劣なあぁぁっ!」
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