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ダメだ、どうしてこんなことになったんだ。
みんなの視線が僕に突き刺さる。
視線が僕の脳の働きを拘束する。
こんなの生き地獄だ。
どうする? 能力を使うか?
・・・・・・ダメだよね。いくら超人的なあの能力でもこの地獄からは抜け出せない。
いっそ逃げ出してしまいたい。
ただ逃げ出したところでこの地獄から逃げられるはずはない。そんなことはわかっているんだけれども。
力技じゃないんだ。
僕は考えなくちゃならない。
目の前にある暗号。これも紐解かなきゃ、僕に安住は・・・・・・ない!
「どうした、大沼。早くしろ」
「・・・・・・はい」
悪魔の声で僕の背中が汗で濡れる。
僕は暗号が書いてある紙に眼を落とした。
"Hey! Look at the girl.
She's completely gone!"
「すいません。わかりません」
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