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「はろー☆」
しかし、どうやって俺のケータイに……?
まぁとりあえず開けてみようか。
「おーい。」
いや待てよ。これ、開けたらウイルスとか出てくるんじゃないか?
そして俺の個人情報が世界に流出して……
「ちょっとキミ!」
俺は逮捕……か。
何というバッドエンド。うん、スルー安定だな。てか削除安定か。
「ねぇ!」
「何ですか。人違いですよー。」
「キミ、梅雨桜牙でしょ?」
「何ですか。人違いですよー。」
「貴方に頼みがある。」
「だから、私は詐欺師じゃないです。」
知らない人には嘘をつく。これ『イカのお寿司』の『し』な。
「嘘つき。」
最高の褒め言葉をありがとう。
「さっきから何なんですか。初対面の人を詐欺師扱いするなんて。親の顔が見てみたいです。」
俺がそう言うと、長いポニーテールの少女は何かを思い出したように手を打った。
「おっと失礼。ボクは雪宮麻夜。キミのケータイにも登録されていたでしょ?」
こいつが雪宮麻夜か……
「アンタ、何者なんだ?」
「だーかーらー、ボクは雪宮麻夜!」
面倒臭いやつだな……
まぁいい。
「どうやって俺のケータイに?」
「やっぱキミ梅雨桜牙じゃんか!」
「人を指差しちゃいけません。」
「人を指差す指だから人差し指って名前なんじゃない?」
「それはお母さん指です間違えないでください。」
「どっちも一緒だよ!」
雪宮麻夜が一歩俺に近付いて来た。
それを見て、俺は一歩後ろに下がる。
すると、雪宮麻夜が少し眉を寄せた。
「まぁいいや。さっきも言ったように、ボクはキミに頼みがあるんだ。」
「俺は忙しいんだ。」
「ボクとコンビを組んで欲しい。」
「組んでどうする?」
「……復讐する。」
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